その頃、図書室では。

「はー・・。図書室いいわぁ・・・。」

俺は、イスの背もたれに

ぐたーっと体重をかけながら

ケータイの画面を見る。

「コレくらい、ふつーじゃね?」

こんなこと、といわれても

俺は本当のことしか書いてないわけで。

「ま、照れてるあいつも可愛いけど。」

俺はからかい半分

期待半分

くらいの気持ちで、

少女マンガのやろーみたいなセリフを

打ち込む。

『お前が可愛すぎるから、

他に何も考えらんないんだよ。』

全部事実だけど

ここまでストレートに言うのは、メールじゃないと

・・・流石の俺だって無理だ。

「おっ♪返信。」

ちょっとうきうきした気分で

ケータイの画面を見るめる。

「ぷっ、照れてやんのww」

そこには

『か、可愛いとか・・・

からかわないでよねっ!』

という、

なんともツンデレな文章。

「ホント、可愛い。っと・・・もうそろそろ授業終わんな。」

芽紅を連れ出してやろう。

そんな企みとともに

俺は芽紅の教室へとむかった。