「他の奴の事なんて気にすんなよ。」

「気にするでしょ、ふつー。」

当たり前じゃん、

学校は、噂が広まんの早いんだから。

「見せ付けてやればいーことだろ?」

「はっ・・?っ!?」

あたしが、何言ってんの?

と言おうとした瞬間。

あたしの口は、瑠輝の唇によって

塞がれていた。

「な、なな・・何すんの!?」

「キスじゃねーの?」

「そうじゃなくて!ここ、学校なんだけど!」

「俺は、どこだろーと、したいときにする。」

っ・・・くっそー・・・

こいつ、なんてことしてくれんだ。

皆が見ているであろう、校門の前で

キスするなんて。

~きーんこーんかーんこーん~

「あっ!チャイム!」

「まだ1回目だろ?」

「遅刻5分前ってことじゃん!じゃ、また後でね!」

「・・・昼休み、教室行くから。」

瑠輝は、それだけ言うと

自分の下駄箱のほうに、歩いていった。

「・・・?」

もっと引きとめられるかと思ったのに・・・。

どうしたんだろ?

「ま、いーや。早く上がろっと。」

あたしは、急いで上靴に履き替えて

教室のある階まで階段を上る。

「よっしゃ、遅刻ギリギリっ。」

教室のドアを開けながら、あたしは呟いた。

今日も1日頑張りますか!