あたしの家は、マンションの8階。

どこにでもありそうな、ふつーのマンション。

「おかえり。あら?どうしたの?」

「え?なんで?」

「顔、赤いわよ?熱でもあるんじゃない?」

「ないって。大丈夫。」

あたしはお母さんをごまかして、部屋に戻った。

「はぁ・・・。もう、調子狂うなぁ・・・。」

あたしはベッドに倒れて、溜め息をついた。

「いきなりキスとか、あたしをからかってんの・・・?」

そっと指で、さっきキスされたとこに

触れる。

そこは、熱をもってるように熱くて

ジンっと痺れているようだ。

「もー・・・。」

“俺のことぜってー好きになるから”

なんて。

ありえない。

どんだけ、自信あんの?

はぁ・・・。

コンビニにでも行こーかなぁ・・。

気分転換と、

なんかアイス食べたくなってきたから。

「ちょっとコンビニ行ってくるー。」

お母さんに1言言ってから、家を出る。

「えっ?」

「あ、芽紅。もう告白しにきたのか?」

「はぁ?」

なんでこいつが、このマンションにいるの?

しかも、あたしの部屋の隣の

803号室から

出てきた、という様子。

「あたし、ここに住んでるんだけど。」

「俺も、ここに住んでんだけど。」

・・・はぃぃーーーーーっ!?