片思いのままで




その日。


結糸と帰り道が一緒になった。




「なぁ、来未…。」


「んあぁ?」


「最近さ。変な視線感じるんだよな」


「なんだそれ。」



私は思わず、吹いてしまった。



「いや。冗談じゃなくて…、なんていうか。殺気的な?」


「うわっ、怖!!」


真面目な顔して言う結糸に、少し寒気がした。



殺気…。殺気といえば、


「あのさ。よく考えてみれば、私も…たまに…」




すると、結糸は「え?」と言った後数分黙りこくった。