正直、なんていえば言いか解らなかった。
だけど…。この気持ちは隠し続けようとした気持ち。
だから、結糸に言うまで誰にも明かせないのだ。
「本当にくだらないね。付き合ってもいないし、スキでもない。まぁ、友達としてはスキだけど…」
すると、「よかったぁ~」と、可愛らしい笑顔を見せた。
ああ、いいなぁ。
そうやって、堂々と結糸がスキでいられる。
上手くいけば、付き合えるのだ。
私と、結糸には無縁の話。
「結糸のこと、スキなんだ?」
冷やかすように言って見たら、顔を真っ赤にさせて頷いた。
「頑張って」
と、言い足早に教室に戻った。
いいなぁ。
女の子の顔だった。
結糸にも見せる顔なんだろうなぁ。
そう思うと、胸がズキリと痛かった。
