「それで…話って…」
「あ、そうだったわね」
テレビを消してから、立っている私を見上げる。
「…女に見降ろされるのは好きじゃないの。座って」
少しキツめの口調でそう言われて、向かいの椅子に座った。
「あ、名前言ってなかったわね。私は清水 楓(しみず かえで)」
「木村神奈です…」
「知ってるわ」
名前より、祐磨君との関係が知りたい。
そう思う私に勘付いたのか、にやりと笑った楓さん。
「ふふ、私と祐磨、どんな関係か知りたいんでしょ」
「…」
「いいわ、教えてあげる。祐磨はね、私の恋人」
どこかで予想してたのに、目の前にいる祐磨君の彼女から言われると泣きたくなった。
私たち、いつお別れしたのかな?
ろくに話もしてないのに、次の人作っちゃったの?