王様男子




 …だけどね。





 怖くて振り返れない。







 本当に邪魔もの扱いされているみたいで、失いたくないものに拒絶されるほど辛いものはないでしょ?






 何がいけなかったのかな。






 誤解をしっかり解く時間がなかったのがいけなかった?







 祐磨君との関係をしっかり保ってなかった私が悪かった?






「あのさ、何回言わせるわけ? マジ、邪魔」

「……ごめん、なさい」






 泣き顔を見せないように後ろを向いたまま、横に退く。





 私を必要としないなら、早く行って。