「あ、そうだ♪」

「何ー?」



 私もだいぶ慣れたいじめ生活。



 とても楽しいなんてものじゃないけど、元々メンタルの強い私は耐えようと思えば案外出来た。



 だけど、いつか爆発しそうで怖い。




「お口の周りも頭も白いよ?」

「由麻がやったんでしょー」

「はーい、ごめんね? 今、洗ってあげる―」



 由麻が頼んだのか、クラスメイトが持ってきたバケツ一杯の水の中に顔を突っ込まれる。




「ゴホッ…! ン゛…」

「あっれ。水苦手だったっけ?」

「ん゛―――…ブクッ」

「仕方ないなぁ」



 顔が水の中から出るとすぐにまた水が降りかかった。




 頭の上からの水圧が酷くてふらつく。





「あっちゃぁ…床、びしょびしょ」

「ゴホッ、ゴホッ…!!」

「もうホームルーム始まるから。綺麗にしておいてね♪」




 由麻がそう言うとみんな先に席に着いた。