王様男子




「そのくらいにしろよ」

「な、何…」






 奴らの手を掴んで乱暴に離す。






 俺の後ろにいる神奈の手を握ってやると、少し震えてた。






「神奈、傷つけたら女だろうとマジで許さねぇから」

「俺もだよ? 由麻に近づいてみろ。何するかわかんねぇから、俺」






 …あれ。





 そう一瞬思ったけど、いちいち気にしてる場合じゃなくて。







 俺の後ろにいる大きな存在は俺が命をかけても守ってやる。







 だから、守られとけ。