王様男子



「なぁに? あんたたち、いつから手を組んでたわけー?」

「そんなの関係ない。由麻はターゲットになる必要ないから」





 神奈と野原が横に並ぶと存在感が大きい。






 まだクラスに反抗してる奴ら4人を除いたみんなは俺ら側に来てくれるらしい。






「…な、何よ。みんなして! 昨日まで楽しそうにやってたじゃない」







 昨日までのクラスメイトはお世辞でも楽しそう、幸せそう。






 …なんて言えない。







 みんなの表情ちゃんと見てたのかよ、誰ひとり心から笑ってなかった。







 そんな状況も読み込めずにただへらへらとしてたお前らとは違う。







 何にしても「駄目だ」と分かってることをするのは、度の限界というものがあるんだ。









 飛びかかってきた奴らを見て、俺と紫音は反射的に二人の前に出た。