どんどん増えて行くクラスメイトの中ギリギリで教室に飛び込んできた神奈。
「祐磨君! 今日、早いね!」
「目、覚めたから早めに来た」
ニコニコと笑う神奈にいつのと変わりはなく、まだクラスメイトは当たり前のように神奈に冷たい目線を送る。
「由麻―? バカンナ、来たよ? いつものやんないの?」
クラスメイトである野原のグループの1人が大きな声で神奈をちらちら見ながら言う。
…やんねえよ。
「私、止めることにしたの。勝手だけど」
「は?」
教室にいた人たちの動作が止まって、野原に視線が集中する。
「私の勝手な判断とかでクラスを嫌な雰囲気にしちゃってて、本当にごめん。謝ってどうにかなるものじゃないけど…」

