「ほら、寒いし…早く風呂入って寝ろよ?」




 部屋の前まできて、何度も同じことを言う祐磨君。






 きっと心配してくれてるんだよね。





「うん、わかった!」



 素直に受け取って笑顔を返す。




「…なんか素直だと腹立つな」

「えー」

「まぁ、いい。マジで冷えるから早く入れって」






 ぐっと部屋の中に押し込まれた私は渋々靴を脱いで、外から顔だけ覗かせてる祐磨君に小さく手を振る。





「また、明日ね」

「おう!」




 ゆっくりと閉まって行く扉を眺めながら夕食の献立を考える。