王様男子


「神奈、大丈夫か?」

「う…うん」




 髪をぶるぶるとふるわせて卵を払おうとする。





「ちょ、神奈! 卵飛ばすなよ」

「いーじゃん。どうせ祐磨君も付いてるんだし」

「そういう問題じゃねーの」




 保健室に着くと暇そうにしてる保健医の先生がソファに座ってケータイをいじっていた。



 


「あれ、どうしたの」

「ちょっと色々あって…」

「そう。まぁ、いいわー…水泳部のシャワー室使っていいわよ」




 特に理由も聞かずに鍵を渡された。





 あと、タオルも。





「ドライヤーとかは部室にあると思うから」

「わかりました」

「タオルは使い終わったら、部室の洗濯機に突っこんでおけばいいわ」




 結構適当だな。