前の学校では色々問題を起こして転校させられたらしい。
「神奈ちゃん…いつも嫌がらせ受けてる子を陰で支えてた」
「…ん」
「だからさ、きっと神奈ちゃんに感謝してる子もいるだろうし、俺以外にも反対者は居るはず」
そう言って昼飯のパンを頬張る紫音。
考えてみると一部が勝手にやっている嫌がらせだ。
そ権力に黙らされているクラスメイトは大勢いて。
そっと見守るしかない奴も大勢いるんだ。
なかなか帰ってこない神奈を気にして屋上に行くとまさかの大雨。
窓側じゃねぇ俺は雨に気付かずにいたらしい。
「神奈!!」
フェンスにもたれかかって寝ている神奈を抱き上げてとりあえず避難した。
普通こんなに雨が当たったら気付くだろ!?
雨で濡れたスカートを少し握っただけで水がたくさん出てきた。

