教室に入るといつものように静かになった。




 あ…やっぱ無理だ。





 私がここにいるのは平気だけど、二人を巻き込むわけにはいかないよ。





 そう言う意味も込めて、二人から離れた。





「…神奈、おはよ~☆」




 由麻がさっそく近づいてきたと思ったら、生卵を投げられた。





「あ、命中♪」

「……」




 ぎゅっと目を瞑ったものの、髪にべったり付いた卵が気持ち悪い。





 怖くて祐磨君と紫音君のほうを見れない。





「今日は逃げないでよねッ。せっかくの楽しみがなくなるじゃん?」




 クスッと笑った由麻の笑顔がいつもの倍に怖く感じた。