王様男子

 *次の日*




 ちょっとだけ、隣の家から同時に出てこないかな、とかを考えながら顔だけは平然二家を出た。




 そっと隣を見ても静かだった。






「…だよね」




 ふーっとため息をついてエレベーターに乗って「閉」のボタンを押す。





 閉まって行く扉を防ぐように。





 ていうか、防いでる手が伸びてきて中に入って来た。





「おはよ」




 低くて良く通る声は私の寝ぼけまで覚ましてくれた。




「おはよう!」

「朝から元気だな…」

「今、起きた!!」

「なんだよ、それ…」




 鬱陶しそうな横顔も後ろに着いてる小さな寝癖も何だか愛おしかった。



「何持ってんの」

「昨日のスカート、クリーニングに出してくるの」

「…取れなかったんだ」