エレベーターから降りて話し続ける。




「ていうか同じマンションだし、頼ってね?」

「頼りにしてます―、先輩」

「あは(笑)祐磨君にそんなこと言われると思ってなかった」

「神奈も色々相談しろよ?」




 本当に心配してくれてるんだ。




 そう思うと嬉しかった。





 私にも心配してくれる人がいるんだ。





「あ、れ。部屋何号室?」

「1023号室だけど…」

「…なんだ、隣じゃん」



 クスッと笑った祐磨君は鍵を開けた。




「じゃあせんべつ持ってくるか」

「いいよ! 祐磨君食べて?」

「俺、あんなにいらねぇよ」

「ふふ、じゃあ半分頂戴?」




 部屋に消えて行った祐磨君はすぐに戻ってきた。




 大きな箱を持って。