王様男子

「ていうか、祐磨君…どうして……」

「なんでだと思う?」




　一瞬笑みを浮かべた祐磨君はすぐに真剣な顔つきになって彼を睨んだ。





　私でさえ、一歩引いてしまうような黒いオーラと微妙に浮かべる笑みは恐い。







「な、何だよ!」

「お前、神奈のコト本気じゃねぇだろ?」

「…本気だし」





　本気じゃないことくらい私でもわかる。





　私を彼女にしても何もいいことなんてないのに。







　そう、きっと祐磨君もそう思ってるんだろう。







　考えれば考えるほど、目が霞んで行く。





　その時、グイッと祐磨君の方に体が引き寄せられた。






「…わ」