王様男子




 食べ終わったごみを捨てて、神奈の部屋に戻る。




「…俺、泊ってくから」

「うん」



 
 眠そうに眼を擦りながら頷く神奈が可愛い。





「風呂、どうする?」

「体べとべとするし入りたい」

「ん、じゃあ沸かしてくるから待ってろ」




 風邪のときって入っていいのか、わっかんねぇ…。





 入りたいっていうし、水浴びなきゃ平気だと思う。





 神奈の服を引っ張りだして着て、今度は投げずに渡す。




「ありがとッ」





 少し嬉しそうに部屋を出て行った神奈。






 …嫌な事全部忘れさせてあげれればいいのにな。