なぁ、神奈…。
俺だって2人を応援したいけど、そんな苦しい恋…叶わなかったら…どうするんだよ。
向こうだって同じ気持ちなはずなのに、お互い気を遣いあって避けてるだけだろ?
「…爽……?」
薄く眼を開いた神奈から声が聞こえた。
いつから起きてたんだろうか。
「どした?」
「…なんで泣いてるの……?」
「え?」
神奈に言われて頬に触れると濡れた感触が手に着く。
…なんで俺泣いてんだよ…。
カッコ悪いな。
「…大丈夫?」
「ん、目にゴミ入っただけだから」
「……そっか…」
目を伏せて小さく頷いた神奈にはきっとゴミのせいじゃないってバレてる。

