「気にしないでください、前の話です」

「…へ?」

「今は作ってもらってないですよ」




 カップラーメンをかごに入れてから、悲しそうにかごを見つめる。





 まだ脈ありかな…。





「…そっか、それならいいんだ」




 俺は頭を掻きながらわざとらしく笑う。






 …誤解しちゃって、俺と神奈のコト。





 どんどん迷え、迷ってしまえ。





 そしたら自分の気持ちがハッキリ見えてどうしたいのか見えてくるから。






 占めに一発。




「あ、そうだ! 神奈から聞いたけど楓さんだっけ…? 上手く行くといいよな!! 応援してるから」

「え…?」

「道、サンキューな。神奈待ってるから帰るな」





 もう一度笑って手を振り、レジに行く。






 唖然とした顔の祐磨。