「寂しい奴だなぁ~…」




 苦笑いをしながら、私のおでこを触って体温を確かめる。





「…下がってねぇな。病院行くか?」

「うーん…午後になっても下がってなかったら言った方がいいかな」

「そうするか…」





 私から離れるとキッチンから朝ご飯を持ってきてくれた。






「俺も食っていい?」

「うん」

「あ、そういえばコーヒー飲めるようになったんだ?」

「それは…私のじゃないよ」

「ふーん…飲んでいい?」

「うん」





 ポットに入っていたお湯をマグカップにいれると部屋中にコーヒーの匂いがする。





「あ、そういえば…寝言で誰かの名前ばっかり言ってたけど……彼氏?」






 …祐磨君の名前呟いてたのかな。






「…彼氏じゃないよ」




 言葉にすることで改めて、関係がなくなったことを実感する。