「…祐磨、どうしてそんなにこの子にこだわるの?」
「…今、俺が質問してんだけど」
まさか楓さんに、
「私も祐磨が好きなの!!」
想いを告げられるなんて思ってなかった。
俺に取って楓さんは従姉であり、姉のような存在だったのに。
「え…?」
本当はどこかで気付いてた自分を無視して、姉として見てた。
「なのに、祐磨は神奈、神奈って! この子さえいなきゃっ…」
「…楓さん」
「ねぇ、私のなにがいけないの?」
「楓さん」
「この子よりずっと綺麗で魅力あるでしょう!?」
「楓さん!!」
大きな声で叫ぶ楓さんの肩を掴んで落ち着かせる。
こんな人、楓さんじゃない。
俺の知ってる楓さんは頼れて、優しい人だ。

