「神大寺の家のことは・・前に話したからわかるよね?そこの今の当主は、澄羅の許嫁だった人の生まれ変わりって言われてる女の子がやってるんだ。それでこの前、神大寺の家に呼ばれて・・・」


首元に触れればこの前の光景が目に浮かんでくる。



「澄羅を返してってわざとじゃないと思うんだけど・・俺の不注意もあるかなそんときにできたんだ・・。」


彼女一人だけが悪いわけではない。今まで、全てに目を背けてきた自分達が悪いのだ。


「そう・・だったのですね・・。」


「あと・・俺もその子と結婚するように約束付けされてた。でもしっかり断りたいと思う・・ちゃんと自分の意志で決めた一緒にいたい人がいるんだ。」


そう言葉にしてじっとこちらを見つめてくる馨くんに自惚れてしまいそうです。