一方の神谷家には不穏な空気が漂っていた。 「馨‥神大寺さんが、いますぐ来なさいって。」 遅かれ早かれバレてしまうのは解っていた。冷静でいられる自分が酷く笑えた。ゆっくり立ち上がって家を出る準備をしていると双子の兄がやってきた。 「馨、平気?」 「平気‥凄い落ち着いてる。」 俺の変わらない様子に表情を歪める兄。 「もっと頼れば!」 ドンっと部屋の扉を叩いて部屋を出て行ってしまった甲斐。