ある夏の日の夜、その日は元々蒸し暑くて、寝苦しい夜だった。


冷房をつけて寝ればいいんだけど、そうすると朝起きた時に喉が痛いから、私はいつものように冷房を付けずに扇風機を回して眠った。


その晩、ふと目が覚めた。


体が動かない事に気付き、心の中でため息を漏らした。


この暑い日に金縛りとかやめて欲しい。


マジ最悪。


初めて金縛りに合った日はあんなに怖かったのに、今では悪態がつけるくらい逞しくなった。


そんな自分が切ないよ。


体は動かないし、声も出ないが怖い感じはしない為、私はまた普通に眠る事にした。


怖くはないけど、違和感は感じる。


でもその違和感がいったいなんなのかが分からなかった。


なんだか急に時間が気になり時計をみると、時間は夜中の二時を回ったところだった。


マジ勘弁してよね。


明日も朝早いのに。


さっさと寝よ。


目をつぶり、今度こそ私は眠りについた。