独りじゃないよ

秋の気候は過ごしやすいが朝晩は冷え込み少し肌寒い。


今は単車の後ろにいるからか、肌寒いと言うよりはっきり言って寒かった。


もう少し厚着してくればよかった。


そう思いながら、青木君の単車を運転する彼のお腹に回した腕に力を入れた。


彼の背中から感じる温もりが心地よくて安心した。


途中コンビニで休憩しつつ、気づけば目的云々ではなくドライブになっていた。


私は乗っているだけだし、景色を眺めるのが好きな為別にもうそれでよかった。


何より彼といる時間、友達といる時間が好きだった。


寒いと言う私に自分の上着を貸してくれた彼。


彼の上着を羽織っていると、いつもよりも彼の匂いを感じられた。