(ここは、どこだ?)

光に包まれている。
正確には、真っ白な空間だ。
俺は、辺りを見渡しながら進んでいく。

やがて光は急に途切れ、視界がはっきりする。

そこには上下を黒い服に身を包み、ヘルメットを被った男と、どこかの制服を着た青年が、揉み合う光景があった。

(あぁ……、またこの夢かよ)

結末の決まった夢。
コンビニに強盗に入った男に、そこで働いていた俺の親友が、身を呈(てい)して取り押さえようとしている夢。

親友が銃を持った強盗の腕を掴み、強盗がそれを振り払おうと抵抗する。

一瞬のやり取りが何度も繰り広げられ、幸運にも強盗は銃を落とす。

銃は磨き上げられたコンビニの床を滑り、不運にも俺の足元へと転がってきた。