未来へのボール*SUMMER*


「………私、彼氏欲しい…。」

ミツはワケの分からないことを

あたしに言って

先に男子の方へ行ってしまった。


なんだったんだ、一体。


まぁ、いいか。

あたしはそろそろ

ジャージに戻るとしようかなぁ…。


更衣室に戻ろうと足を出すと…。


《ガシッ》


「どこ行くの?ラル。」

ニッコリと

シノ先輩が笑いかけてきた。


「着替えたいなぁーなんて…?」


「さぁ、海に行くわよ!!」

はい。聞いてないですね。


完璧スルーでしたね。シカトですね。

いやー。結構哀しいですね、はい。


グイグイとあたしを

さっき男子がいたビーチに

連れていくシノ先輩。


あぁぁぁあ。

自分の水着姿とか

マジで見られたくない。


前も言ったけど

人並みに羞恥心はあるんですよ。