「あんな嘘までついて何を考えてんだ?」




「私は何も考えてません!
本当に瑠夏君が好きなんです!」




腕を絡めてくる井上紀子。

気持ち悪い。




「マネジャーが後ほどお前と二人揃っての会見をするらしい
俺はその時にそんな事はないと言うつもりだ」




「チッ、あいつを潰しても無駄だったか」




はっ?今こいつ…。




「いいわよ?嘘だって言っても
その代わりその時は新井隆太の秘密を記者の前でばらすわよ?
実は女だったってね?

それ言われたらそっちの方が困るんじゃないの?」




「もしかしてそれで羅奈を脅したのか?
バンドを辞めて俺とも別れろって」




「そうよ?
だって皆を騙してるのよ?
そんな子がファンからちやほやされていいわけないでしょ?」



今のお前だって周りの奴らを騙してんだろうが!