っていうか、なんで座るのこの人。
なんなのこの人。
あたし今とっても1人になりたいんだってば。
1人になりたいとか言ってコンビニの前に居るってすごい間違ってるけど、でもしょうがないんだってば。
それよりなんなの。
なんでハルセは探しに来てさえくれないの。
再びのネガティブ思考が動き出そうとした、それと同時に。
トン、と。
うつむいたあたしの頭の上に、何かが乗った。
「死にたくなるその前に、タピオカジュースでもどうぞ」
「……いりません」
「タピオカ美味しいよ?」
「知ってます」
「おじょーさんはタピオカがどうやって作られてるか知ってる?」
「……知りません」
「そっか。うん、俺も知らない」
ホントもう帰ってほしい。
「作り方知らないけど、美味しいのは知ってるから買っちゃうよね」
「…………」
「ってことで、おじょーさんにプレゼント」
「…………」
「美味しいよ?」
「…………」
「飲むだけでハッピーになれるよ?」
「……飲みたいなら飲めばいいじゃないですか」
「あり、バレバレ?」
さっきから何度も“美味しい”とか連呼されれば嫌でもわかる。


