朔がいきなり言い出した。

「そう言えば僕ねぇ、司とメール交換してるんだ♪言うの忘れてたww」

笑いながら言う朔を僕は睨みつけた。
何故それを早く言ってくれなかったのだろうか。

「じゃぁ、朔の家に来るように言ってよ」

「でも、あの子がくるかねぇ…」

第四王子の司は、真面目な子である。
頭も良いし、強いし。能力は雷技だ。
だから、電気系に強くて、何でも電気博士なのだ。
いつもパソコンを持ち歩いている。
まさか司が朔とメールでやり取りを…。

「まぁ、ゆっきーもいるよって事でメールしてみるか」

そう言うと朔は、携帯を取り出してピポピポとメールを打っている。
僕はその姿を眺めている。
そして、打ち終わり、待っていると、メールの返信が早くに来た。
僕も覗いて見る。


<時間:08/05/24   9:05
From 司
Re:Re:

そうか。倖が俺らを…
まぁ良い。
今からそっちに行く>


今からて……。

「もしかして司は大阪にいるって事?」

「うーん……どうなんだろうねぇ。僕もよくわからないや」

「じゃぁ、何故にメルアドを」

「うん?誰かメール相手いないとつまらなかったから」

「司を選ぶって言うのはどうかと…」

「俺を選ぶと何かいけないのか?」

「!!!?」

振り向けばいつの間にか司がいた。
いつの間に入ってきたんだろうか。
不法侵入財で訴えたい。

「いたんだ…」

「あぁ、ちょうど通りかかってな」

ちょうどなんだ。なんだか怪しくて素直にそうなんだと思えない。
だって、司だから。

「司、父さんと母さんが…」

「わかってるさ」

何も言ってない。なのにわかってしまう司。
本当、何処まで天才なのだろうか。