「さ…朔………っ」

詰まりながら何かを言おうとする神楽。
そして、何に決心したか分からないが、急に土下座をし、叫ぶのであった。

「すまん!!そして怒らないでくれっ!」

「「??」」

僕らは顔を見合わせた。
神楽がいきなり謝った事に混乱中。
どうして謝るのか訳を話してほしいものだ。

「何、神楽…いきなり謝られても…」

「そうだよな……あのな、落ち着いて聞いてくれ!」

まずは神楽が落ち着いてほしい。

「お前、最近何か変な事起きなかったか?」

「起きた」

「だよ…な。実は、それ、俺なんだ。道ばたで戦った時を覚えてるか?あの時、俺はこっそり朔の体に呪いのエネルギーを送り込んじまったんだ…そんな効果は薄いはずだろうと思って……さ、朔?」

朔は聞いているうちに、だんだんと俯いてしまった。
怒っているのだろうか。

「ぉ、おーい…」

神楽は朔に呼びかける。
すると朔はいきなり顔をあげて、言う。

「この呪いは解けるの?」

「あ、そうだな。解かなきゃな」

神楽は慌てて朔の呪いを解いた。
瞬間―――。

<ゴッッッ!!!>

凄く鈍い音が聞こえた。朔が神楽を殴った音。
朔は笑顔で言う。