Never Magic

「あそこの縄を契ってしまったのはこの子なんです。でも、ワザとじゃないんです…。転んでしまって、それで縄を…」

「あぁ、それか。平気じゃぞ。あれは立ち入り禁止の縄だったからのぅ。そろそろ取り替えようと思っていた所じゃ」

僕は呆然。朔もである。
念の為、僕は聞いた。

「あの…これは…何かを封印していたんじゃぁ」

「違うが、何か?」

「………いえ」

こんな落ちって…。
じゃぁ、今までのは本当に偶然?
納得出来ないようで納得しちゃうような…。

「そんな…だって」

朔は納得出来ない派らしい。
でも、実際にお坊さんがそう言っているのだから、偶然しか……。

「分かった!人形だよ」

「人形に呪いの力があると思えないんだけど…」

「だけど、それしか考えられないじゃん」

それを言われるとそうだ。
でも、人形とは思えないなぁ。

僕らはお坊さんに謝罪し、真実を聞いた後、家へ一端帰る事にした。
そして、家の前で変質者を見つけてしまったのだ。
…と言っても神楽だったのだが。
あまりにも落ち着きのない神楽。
朔は神楽に呼びかける。

「神楽ー?」

「」

呼びかけると体をビクつかせた。
何かに怯えているようだ。