「あの!」 俺は、勇気を振り絞って声をかけた。 「はい?どうされましたか?」 そう言って振り返ったキミ。 「あ、さっきの!忘れ物ですか?」 ただ、気持ちに身を任せてココまで来た俺は どう答えるかなんて、考えてもいなくて 「あ、いや違うんだけど・・・さっきは、ごめんね。」 とっさに思い出したのが、さっきのことだった。 そういえば、謝ったのは和哉だけで、俺は謝ってないし 和哉がいろいろと困らせたこと、謝っておくべきだと そう、思った。