ゆっくり振り向く そこには あの頃と変わらないふわふわな髪の毛。今は茶色く染まっている 少し大人びた顔立ちには くっきりと中学の面影が残っている 「優陽、先輩?」 「そうだよ」 優しくうなずく先輩 「久しぶり、菜穂ちゃん」 もう一度 彼はそう口にした 「お久し…ぶりです…」 暑い夏 セミが鳴く夏 君がいた夏 そして 思いもよらない再会を果たした 夏でした。