不覚。

私が見とれるのはアメリカ人のイケメンだけだったのに。

いやフランス人でも良いのだけれど。

…ともかく!

「じゃ」

くるっと後ろを振り向き教室に戻ろうとした。

2歩進んでまたソイツの方を振り向いた。


「…お腹、大丈夫?本当ごめん…」

やっぱパンチしてしまったんだから謝らなきゃダメだ。

いくら顔が女の私より可愛くて尚且つかっこよくてまつげも私より長くて、しかも目パッチリだとしてもそれは理不尽だ。