「あ?三年に決まってんだろ」

『…………聞こえてましたか』

エスパーダイスケさすがだわ

厳つい顔に似合わない制服は

何処かの高校の紋章が

胸ポケットの所に繕われていた

「じゃな、まあ一人で頑張れ」

何て言って部屋の前から姿を消す

煙草の残り香が無駄に残っていて

鼻につく

嫌いではないが好きでもない

ふと、時計に目が入った

『いっけね、遅刻だ』

高校一年になって一週間ポッキリ

早々から遅刻するとは……

思っても観なかった