実際、バツゲームなんだけど。

こんな時間に家に呼び出されて、コオロギ退治させられて、ハーブティーを飲むと言う…何ともなバツゲームを。

「明日はモデルの撮影と雑誌のインタビュー」

「へえ…」

「良ちゃんは?」

質問を返された。

「僕は、いつも通り。

接客したりとか、商品を仕入れたりとか」

「へえ、そんな仕事してるんだ」

「まあ…」

ほんの他愛のない話が続く。

僕がようやく帰れたのは、深夜3時を回った時だった。