「楠木ってさ~はっきり言って


暗いよな。毎日毎日


本読んでさ~何が楽しいんだか」


「だよな~友達も少なそうだし」


放課後の教室。


読みかけの本を取りに戻ってきた私は、


好きな人が私を――私の趣味を


バカにしている声を教室の外から聞いた。