Would Of Book

「じゃあ茉那美、よろしくね」


細く白い手が差し出される。


握ってしまったら、


もう戻れない気がする……でも。


「よろしく、華蓮」


あんな世界に居るよりはいい。


それに……もっと本のこと、


華蓮のことが知りたい。


気軽に握ったその手が、


私の人生を大きく変えてしまうことを


私はまだ知らない……