「あ!そういえば考えてくれた!?」


思い出したように言った大地の言葉にあたしはドキンっとする。


「部活の…マネージャー…の事だよね…?」

「おう!やっぱマネさんは必要だわ!」


もちろん!あたしだって大地のいる部活にならぜひとも入らせていただきたいですが…!

ですがね?

部活に入ってマネになる=玲皇がいる。

という式が完成します。


「やっぱ…あたし…無理…」


小さな声でそう言って、大地を見上げると。


「やってくれるよな!?」



嬉しそうに笑顔をあたしに向ける大地がいる。

…あぁ~、ダメ。
あたし、やっぱり大地以上のものなんてない。大地が全て。大地が今、あたしを求めてくれてる。


それだけで、あたし頑張っていける。
そんな気がするの。


一瞬頭の中に玲皇君が浮かんできたけれど、そんなの今は全然気にならない。




「大地…!あたし…頑張る!」

「マジでか!?うおー!!これでサッカー部が活気に満ち溢れる!」


大げさに喜ぶ大地を見て、あたしはちょっと照れてしまう。


「なら今日はまだ良いけど、土曜日…明日試合なんだ。その時にマネの仕事とか教えるから、9時に集合できる?」

「もちろん!こちらこそよろしくお願いします!」







よーっし!

(大地の)マネージャーとしてこれから頑張らなきゃ!




あたし達は、そのまま部活のことで盛り上がりながらそれぞれの教室へと戻っていった。