黒猫ちゃんの憂鬱1






「何で言わなかったの!?」










『え?だって』









問いに答えるヒロの言葉をさえぎる。








「だってじゃない!!そうすれば近づかなかったの・・・に?」










最後まで言えなくなったのはヒロから手をとられたわけで、











『だって、好きだから、俺』











・・・はい?








「え?え、ヒロって自分のこと好きな・・・いやいや、あるわけが。ヒロにとってそんなことは・・・。ちゃんと育ててきたはず。・・・いやでも、・・・」










頭を抱えてうーんと悩みこむ俺にポカーンと見ているヒロ。












『クスクス。そんなわけねえじゃん。だから、俺は月がスキなんだよ』











「いやいや、そんなこと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はっ!?」










いまだ悩んでいた自分の頭の上から声。