古びた扉を開けると外の風が容赦無く私に降り注いだ。

中に入っていくと人がいた。


先客がいたか…。

このあとどいするかと考えていると先客が振り向いた。

「あっ、凛ちゃん」

そいつは入学初日に話しかけてきた奴だった。

『俊弥、お前授業は。?』

俊「凛ちゃんだって、ちなみに俺は暇だったから。」

そう言いきる俊弥は何処か疲れているようだった。

『そう…。』

私は敢えて触れなかった…
人には触れて良いものと触れてはならないものがあるから…。




それに…ちゃんとした自分が持てない私に人のことを聞くなど私には資格がなかった。