花恋-はなこい-

真由はこくりと頷く。


確かに、

杏奈の言うとおり、

真由たちが

翠の好きな人を知ったところで、

真由たちの生活に

影響を及ぼすことはない。


ただ、蒼の真由への想いは、

どうにかしなければならないが。


そんな事を思っていると、

翠が1人の男の子の腕を

引っ張りながら

ぱたぱたと走ってきた。

「―――!」


翠に連れられてきた

男の子の姿を見た瞬間、

真由は言葉を失い

血の気が引くのを感じた。