花恋-はなこい-

帰りのホームルームが終わり、

真由は教科書を入れた

バッグを手に持ち

教室を出ようとした時、

「ねぇ、菅野さん」

後ろから優しい

ふんわりとした声を掛けられた。


思わず胸が高鳴るのを

感じながら

真由はふっと振り返る。


「な、何? 藤岡君」


真由が振り向いたのを確認すると、

蒼は素早く真由の手首を取った。