花恋-はなこい-

少し俯き両手を後ろに回したまま、

圭輔がリビングに入る。


どことなく、

緊張しているように

真由には見える。


そんな圭輔の姿を見て、

詩織と圭輔の母親は

今にも吹き出しそうなほど、

頬を膨らまし笑いをこらえている。


「笑うんじゃねーよ!」


圭輔は顔を赤らめながら

詩織たちを一蹴する。


はいはい、

と言いながら詩織たちは

今度はに口元が緩んだ顔で

圭輔を見守る。


圭輔は大きく深呼吸すると

真由の隣に座り、

「こ、これ。誕生日プレゼント」

と言いながら

小さな紙袋を差し出した。