花恋-はなこい-

「みんな、けいくん、

 ありがとう」


真由は満面の笑みを浮かべて

もう一度、

感謝の気持ちを伝えた。


「これだけじゃ、

 終わらないよ」


圭輔はそう言うと、

一旦リビングから席をはずした。


これだけでも私、十分幸せだよ?


そう思いながら

真由は圭輔が戻ってくるのを

静かに待つ。


「先輩、

 期待しちゃっていいからね」


詩織はイタズラな顔をしながら

真由に耳打ちした。


……期待?


何がなんだかよく分からないまま、

真由はぼんやりと

目の前のケーキを見つめる。


しばらくして、

ゆっくりとリビングのドアが開いた。