花恋-はなこい-

「先輩、

 おめでとうございまーす!」


詩織も微笑みながら

真由に拍手をおくる。


「おめでと、真由。

 今日で17歳だな」


自分がすっかり忘れていた

誕生日を圭輔が覚えていてくれた。


そのことが真由にとって

一番のプレゼントで

この上ない幸福感を与えた。


「ありがとう。

 けいくん、詩織ちゃん、おばさん」


テーブルにケーキが置かれると、


その上にともる

ロウソクの火を吹き消すように

圭輔の母親に促される。


真由はみんなの顔を

一通り見て小さく頷くと、

ロウソクの火を一気に吹き消した。