花恋-はなこい-

「特別な、日?」


真由は紅茶を

テーブルに置きながら訊き返す。


上目遣いで天井を見上げて

考える真由の姿に、

圭輔は小さく息を吐きながら

呆れた顔で言葉を続ける。


「真由。今日が何の日か、

 ひょっとして忘れてる?」


そう言われて

真由は圭輔の方を見る。


ちょっと突付いたら

吹き出しそうなほどに

圭輔は笑いをこらえている。


「な、何で笑うのー」


顔を真っ赤にしながら

真由は顔をそむける。


そんな真由に

圭輔は手で顔を覆い

優しく自分と視線を合わせると、

「今日は1月19日。

 これでも、分からない?」


圭輔の言葉に真由の目が丸くなる。